
ようこそ! スペシャルティコーヒーの世界へ
多くの国がコーヒーを作っていて、それぞれ香りも味も違う。
僕らが知っているコーヒー豆は、コーヒーチェリーの種を乾燥させて熱を与えたもの。
コーヒー豆は、地域ごと、農園ごとに異なる独特の風味を生み出し、同じ国内でも異なる味わいを育んでいます。
しかし、コーヒー豆の多くは、その豊かな多様性を単一の国名で括られがちです。
「ブラジル」「コロンビア」とだけ表記されたコーヒーがその良い例です。

例えば、ワイン。
フランスで作られたワインが「フランス」とだけ表記されて売られることがないように。
ボルドーやブルゴーニュのように、産地は細分化され、その個性が讃えられるように。多くのテロワールが葡萄に影響し、作り手の想いが形になる。
「何十年後に美味しいワインになるように」
「今すぐ飲んで美味しいワインであるように」
多くの想いとこだわりがボトルに詰め込まれています。
そして、そのことを多くの人が知っています。

例えば、お米。
新潟県魚沼市で作られた魚沼産のコシヒカリはとても知名度がある。
魚沼市ならではの寒暖差や雪解け水が美味しい米を作ります。
米は全国各地で作られ、品種も違えば味も違います。
出来上がりに違いがあるからこそ、
「あそこの米はうまい」なんて会話が生まれる。
農家の努力と特別な自然環境が、それぞれの個性を生み出していることは言うまでもないように。

コーヒー豆もワインや米と同じ。
ブラジルの広大な農園、コロンビアの険しい山岳地帯から届けられるコーヒー豆は、それぞれ独自の風土と生産者の想いが込められています。
これらの豊かな個性は、「ブラジル」や「コロンビア」と言ったように国名の下に一括りにできるものではありません。
もちろん様々な事情が絡み合って、大人の事情でそうなっていることも理解しています。
しかし、産地や品種だけではなく、農園まで追うことができ、美味しいと評価されたコーヒー豆も存在しているのです。
「スペシャルティコーヒー」
市場の5%しか流通していない貴重な豆。
国名だけでは括ることができない香り、味がそこにある。
単純化されたラベリングの裏側では、無数の未知の物語が広がっています。
世界中には様々なテロワールがあり、類まれない農家の努力から作られた素晴らしいコーヒー豆があります。
色々な個性があって、知れば知るほどに沼にはまっていく感覚がそこにはあります。
ようこそコーヒーの世界へ!様々なコーヒーを是非味わってください。
